大根 消化酵素 が胃腸を元気にする野菜です。大根の栄養と作用、調理、食べ合わせについて紹介します。大根は、根と葉では含まれている栄養成分が違います。根にはアミラーゼという消化酵素が含まれていて、消化を促進して胃腸のはたらきを整える作用があります。脂がのった焼き魚に添える大根おろしには、そういった理由があるのです。
大根 消化酵素 が効く 栄養と作用
秋から冬にかけておいしくなる大根は、焼き魚のつけ合わせや、サラダ、煮物、汁物、漬け物など、さまざまな料理に活躍してくれます。
一般に出回っている大根のほとんどは「青首大根」といわれている種類のものですが、全国には、その土地で古くから栽培されている地大根といわれるものが多くあります。
大根は、根と葉では含まれている栄養成分が違います。
根にはアミラーゼという消化酵素が含まれていて、消化を促進して胃腸のはたらきを整える作用があります。脂がのった焼き魚に添える大根おろしには、そういった理由があるのです。
葉のほうは緑黄色野菜で、含まれる栄養素が根よりも豊富です。βーカロテンやビタミンC、カルシウム、カリウムなどが含まれています。これらによって、風邪の予防や美肌づくり、血圧を正常に保つなどのはたらきをします。
大根に含まれている豊富な不溶性食物繊維には、便のカサを増して腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促すはたらきがあるため、便秘を改善する効果が期待できます。
大根の辛みは、「イソチオシアネート」という成分によるものです。イソチオシアネートは、大根をすりおろしたり、切ることで生成されます。同じ1本の大根でも部位によって辛さが違うのは、イソチオシアネートの含有量が違うためです。根の先端に近づくほどイソチオシアネートの量は多くなり、葉に近い部位の約10倍にもなるといいます。
このイソチオシアネートという物質は、抗ガン作用が期待され、胃液の分泌を促す作用があります。
大根に含まれるアミラーゼなどの消化酵素は、加熱すると効果が無くなっていくので、すりおろした大根を生で食べる大根おろしは、イソチオシアネートや消化酵素類の効果が期待できる、すぐれた食べ方だといえます。
調理
イソチオシアネートは揮発性があるので、おろすなら食べる直前におろすのがよいです。また、繊維にそっておろすと細胞が壊れにくいので、繊維を断ち切るようにおろしましょう。
葉に多く含まれているβーカロテンは、油で調理すると吸収率が良くなります。
食べ合わせ
ビタミンCとタンパク質を合わせると細胞を丈夫にするので、美肌を保つのに役立ちます。抗酸化作用のあるビタミンCと疲労回復作用のあるビタミンB1を合わせて、免疫力を強くします。血圧を低下させるカリウムと血管をしなやかにするタンパク質が、高血圧を予防します。