わかめ ヌメリ成分が血圧の上昇を防ぐ効果のある藻類です。わかめの栄養と作用、調理、食べ合わせについて紹介します。わかめには、余分なナトリウムを排出して高血圧を予防するアルギン酸や細胞の新陳代謝を活性化させて肌や髪や爪の健康を保つヨウ素、骨や歯を丈夫にして骨粗しょう症を予防するカルシウムなどが豊富に含まれています。
わかめ栄養と作用
わかめには、余分なナトリウムを排出して高血圧を予防するアルギン酸や細胞の新陳代謝を活性化させて肌や髪や爪の健康を保つヨウ素、骨や歯を丈夫にして骨粗しょう症を予防するカルシウムなどが豊富に含まれています。また、食物繊維も多く含まれているため、便秘の改善にも期待できます。
わかめは日本各地の海で採れる海藻で、地域によって差はありますが、2月~6月くらいに旬を迎えます。旬のわかめは刺身として食べるのが一番おいしいといわれています。とても良い香りを放ち、特に天然のわかめの香りの良さは、養殖ものでは味わえないといいます。
しかし、天然もののわかめはとても少なくなり、食用とされているワカメの90パーセント以上が養殖されているのが現状です。
わかめに含まれる成分で特に注目されるのは、ヌルヌルしたぬめりのもとになっているアルギン酸とフコイダンという水溶性の食物繊維です。
アルギン酸は、ナトリウムを体外に排出することで血圧の上昇を抑えるのに役立ちます。また、血液中のコレステロールの上昇を抑えたり、腸内細菌のバランスを整えたり、腸内にたまった有害物質の排出を促すはたらきがあります。
フコイダンには、血栓予防作用やコレステロール低下作用、抗ウイルス作用、免疫細胞の活性を高めてガン細胞を死滅させるなどの抗ガン作用があるのではないかと考えられています。
わかめに含まれるミネラルのひとつのヨウ素は、代謝を上昇させる甲状腺ホルモンのはたらきを正常にして、美肌効果や老化予防に期待ができます。ヨウ素が不足すると甲状腺が肥大して甲状腺の機能が低下する可能性があります。ただし、過剰な摂取も、甲状腺ホルモンの合成を妨げる恐れがあるため注意しなければなりません。
調理
海藻に含まれるヨウ素は油との相性が良いので、油で炒めると体内での吸収率がアップします。また、酢と一緒に摂取すると、酢の効果でわかめに含まれる食物繊維がやわらかくなって、さまざまな成分が吸収されやすくなります。
干しわかめは、戻すときに水につけすぎないように注意することと、熱しすぎないことがポイント。ヨードやカロチンは油を使うと吸収率がップします。酢の物、みそ汁などにごま油を一滴加えると効果的で風味もよくなります。
食べ合わせ
余分なコレステロールを排泄するアルギン酸と食物繊維を組み合わせて摂ることで、動脈硬化の予防につながります。
こんな食べ合わせが体にいい
- わかめ(アルギン酸)に、たけのこ(食物繊維)をプラスして、動脈硬化の予防。
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