栄養と作用
いちごにはとても豊富にビタミンCが含まれていて、小粒のものでも10粒くらい食べれば、一日に必要な量を摂ることができるといわれています。手軽に栄養補給できるのが魅力です。
ビタミンCというと、よく知られているように、コラーゲンの生成を助け皮膚を丈夫にする、などの美肌づくりには欠かせない栄養素です。シミやシワなどの予防に効果的で、いちごは特に女性にはうれしい果物です。
また、ビタミンCは、活性酸素を除去する抗酸化作用があって、体の免疫力を高めるためにも必要です。しかし、体内のビタミンCは、ストレスがかかったりタバコを吸うことなどで失われやすく、体内に蓄積しておくことができないので、食事が不規則になってしまうときほど、意識してしっかり摂りたいものです。
いちごには、そのほか、余分な塩分を排出して血圧を正常に保つカリウムや、赤血球をつくって貧血の予防に役立つ葉酸も多く含まれています。
葉酸はビタミンの一種で、赤血球の生産にかかわっていますが、不足すると貧血になることもあり「造血のビタミン」といわれています。細胞をつくり出すための核酸を合成するのにも重要な働きをします。
いちごには、この葉酸が100グラム中に90マイクログラム含まれ、これは果物の中ではトップクラスの含有量です。葉酸は、ビタミンCによって活性化されるので一緒に摂るのがポイントです。いちごなら、ビタミンCと葉酸を一度に摂ることができます。
調理
いちごはジャムにして食べたりもしますが、ビタミンCは熱に弱いので、生で食べるのがいちばんです。
上手な洗い方は、長時間水につけずに、ヘタをつけたまま手早く洗うことです。先にヘタを取って洗うとイチゴは水っぽくなるし、ビタミンCも水に溶け出してしまいます。ジャムなどの料理の場合、火にかけるとビタミンCはほとんどが失われてしまいます。生食がおすすめです。
食べ合わせ
コラーゲンの形成に役立ったり、免疫力を増強するビタミンCと、丈夫な肌をつくるタンパク質を合わせて摂取することで、肌荒れを防ぎます。
こんな食べ合わせが体にいい
- いちご(ビタミンC)に豚肉(タンパク質)をプラスして、肌荒れの改善