ワインは心臓にいいの？悪いの？

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5日前

ワインは心臓にいいの？悪いの？という質問がとても多いです。ワインが心臓に良いか悪いかについては、「適量であれば心臓に良い影響を与える可能性が示唆されているが、飲みすぎるとリスクになる」というのが一般的な見解です。

フランスではよくワインを飲むので心臓病が少ないというのはよく耳にしますね。ワインと心臓の健康については、「適量を守ればメリットがある可能性が示唆される一方で、飲みすぎると心臓に大きな負担をかける」という二面性があります。

重要なのは、赤ワインに含まれるポリフェノールの恩恵と、アルコール過剰摂取によるリスクのバランスです。

ポリフェノールによる抗酸化作用:
- 特に赤ワインに多く含まれるポリフェノール（レスベラトロールなど）には、強力な抗酸化作用があります。
- これは、動脈硬化の原因となる悪玉（LDL）コレステロールの酸化を防ぎ、血管の損傷を抑制するのに役立つと考えられています。
心血管疾患リスクの低下:
- 研究結果の中には、1日グラス半分から1杯程度の適度なワイン摂取が、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患（CVD）のリスクを低くする可能性を示唆するものがあります。
- HDLコレステロール（「良い」コレステロール）のレベルを増加させる可能性も指摘されています。

アルコールによる悪影響:
- アルコールの過剰摂取は、高血圧のリスクを高め、心臓に大きな負担をかけます。
- 飲みすぎは心房細動（不整脈の一種）などの心臓疾患を引き起こすリスクになることが報告されています。
- また、肥満や肝疾患のリスクも上昇させます。

ワインの健康効果は、主に赤ワインに含まれるポリフェノールと、アルコールによる一時的な血管拡張作用などによるものですが、その効果は「適度な量」に限定されます。

健康のために飲む場合でも、飲みすぎは逆効果になり、心臓だけでなく全身の健康を損なうリスクを高めます。

心臓病がある人がアルコールを飲む場合の適量

心臓病をお持ちの方がアルコールを摂取する場合、「適量」の判断は非常に慎重に行う必要があります。

最も重要なことは、必ず主治医（循環器内科医など）に相談し、個別の病状や内服薬に基づいて飲酒の可否と適量を決定することです。

一般的に推奨されるアルコールの適量や注意点、そして心臓病との関連性は以下の通りです。

禁酒が不可欠なケース:
- アルコール性心筋症（飲酒が原因で心臓の筋肉が弱っている状態）の場合。
- 特定の不整脈（特に心房細動）を患っている場合。アルコールは不整脈のトリガーになることが多く報告されています。
- 重度の心不全の場合や、特定の薬を服用している場合。
飲酒を始めるべきではない:
- 現在お酒を飲まない方は、心臓病の予防や改善のためにあえて飲み始める必要はありません。
飲酒は「適量」に厳しく限定:
- 飲酒が許可された場合でも、過剰な飲酒（特に多量の一気飲み）は、高血圧や不整脈、心不全の悪化に直結するため、避ける必要があります。

心臓病がない場合や、医師から許可が出た場合に、一般的な医学会が推奨する適量は純アルコール量で示されます。

多くの日本のガイドラインでは、心臓の健康を考慮した目安として、以下の量が推奨されています。

対象	純アルコール量（1日あたり）
男性	20〜30mL 以下
女性	10〜20mL 以下