山芋 ぬめり成分が消化吸収を良くする

山芋 野菜
山芋

山芋 ぬめり成分が消化吸収を良くする野菜です。山芋の栄養と作用、調理、食べ合わせについて紹介します。山芋は、でんぷんを分解して消化を助けるはたらきをするアミラーゼという酵素の含有量が多く、消化促進や疲労回復、滋養強壮に効果的な食材です。切った時にヌルヌルしますが、これは食物繊維で、ムチンという成分です。

山芋栄養と作用

山芋(やまいも)の旬の季節は、10月~2月くらいの秋から冬にかけての寒い時期です。日本では、長芋、いちょう芋、自然薯(じねんじょ)などの山芋がよく食べられています。

山芋の主な栄養成分は、でんぷん、ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、食物繊維です。栄養成分がバランスよく含まれているので、中国では漢方薬として利用されています。効能としては、消化促進、滋養強壮、肌あれ防止、疲労回復、便秘改善などがあるといわれています。

山芋は、でんぷんを分解して消化を助けるはたらきをするアミラーゼという酵素の含有量が多く、消化促進や疲労回復、滋養強壮に効果的な食材です。

切った時にヌルヌルしますが、これは食物繊維で、ムチンという成分です。ぬめりのもとになっているのはガラクタンという多糖類で、タンパク質と結合してムチンになります。胃などの粘膜を保護し、タンパク質を効率良く消化吸収させるはたらきがあります。

食物繊維は、腸内の善玉菌のエサとなって悪玉菌を減らすことで腸内環境が良くなり免疫力を高める、といわれているのですが、ムチンは、人の体内では気管や消化管、目などの粘膜の表面をカバーし守ってくれるので、インフルエンザや風邪、花粉症などの感染の予防に良いとされています。

また、血糖値の上昇を抑制したり、コレステロール値を下げるので、高血圧の改善にも役立ちます。

山芋の皮をむいたり、すりおろしたりする時に直に触ると手がかゆくなることがあります。これは山芋の皮の近くに存在する針状の結晶のシュウ酸カルシウムが皮膚を刺激するためです。シュウ酸カルシウムは、酸にとても弱い性質を持っているので、かゆい部分にレモン汁をつけたり、食酢を薄めたりして洗い流すとかゆみが治まります。

調理

すりおろして山芋の細胞を壊すことで、分解酵素のはたらきが強まります。山芋をすりおろす時はおろし金を使わずに、すり鉢を使う方が良いといわれています。おろし金を使うよりも口当たりが良い、ふわっとしたとろろができます。

山芋をおろす際に、おろし金よりすり鉢を使用した方が良い理由は、いくつかの点で優れているためです。以下にその理由を挙げます。

1. なめらかな仕上がり

すり鉢で山芋をすりおろすと、非常に滑らかでクリーミーな仕上がりになります。おろし金でおろすと、どうしても繊維が残りやすく、ムラができることがありますが、すり鉢では山芋の粘りが均等に出やすく、なめらかな状態になります。このなめらかさが、山芋の食感を楽しむためには重要です。

2. 栄養素の損失が少ない

おろし金でおろすと、山芋の繊維や一部の栄養素が削り取られてしまうことがあります。一方、すり鉢で摩り下ろす方法では、山芋が破砕されずに細かくすりつぶされるため、栄養素が外に漏れにくく、栄養素の損失が少ないとされています。特に、山芋に豊富に含まれるムチンビタミンCなどが失われにくい点がメリットです。

3. 風味が引き出されやすい

すり鉢を使うことで、山芋の成分がより引き出され、風味や旨味が増すと言われています。摩擦によって山芋の成分が細かくなり、舌触りや口当たりが良くなるため、味が一層引き立ちます。

4. 手間はかかるが、食べ応えが違う

すり鉢を使ってすりおろす方法は、おろし金に比べて手間はかかりますが、その分、山芋の粘り気を最大限に引き出すことができ、風味や食感が優れた仕上がりになります。また、すり鉢で山芋をすりつぶすことにより、より密度が高くなり、食べ応えが増します。

5. 食感や用途に応じた調整が可能

すり鉢を使えば、山芋の粘度や食感を調整しやすく、用途に合わせた仕上がりにすることができます。たとえば、おろし蕎麦やお好み焼き、山芋のとろろとして使う際、細かくすることでなめらかなとろろが出来上がり、食べやすくなります。

まとめ

山芋をすり鉢でおろす理由は、なめらかでクリーミーな仕上がりになること、栄養素の損失が少なくなること、風味が引き出されることなど、さまざまなメリットがあるためです。おろし金より少し手間がかかりますが、その分、山芋本来の美味しさを最大限に引き出すことができます。

食べ合わせ

糖質をエネルギーに変えるビタミンB1と、ストレスで消費されてしまうビタミンCを合わせて、夏バテを防止します。血圧を下げるカリウムと、中性脂肪やコレステロールを下げるDHA・EPAを一緒に摂って、動脈硬化を予防します。

こんな食べ合わせが体にいい

  • 山芋(ビタミンB1)プラス大根(ビタミンC)で、夏バテの防止
  • 山芋(カリウム)プラスまぐろ(DHA・EPA)で、動脈硬化の予防

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コメント

  1. […] ぬめり成分が消化吸収を良くする長芋(山芋) […]

  2. […] 山芋神経ホルモンのDHEAが含まれていて、ホルモンの分泌を促進します。http://www.hood-memo.info/yam/ […]

  3. 池田剛士 より:

    「ムチン」と呼ぶのは誤用です!!
    是正のためこのような活動をしています。よろしければご協力ください。
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    #公共メディアじゃんぬ